中塩医院
大隅半島の鹿屋市に建つ診療所です。敷地にほぼ1階分の段差がある為、半地下部分で土圧を受ける構造とし、診療所の1階部分は、中庭などを取り込んだ伸びやかな平面とすることが出来ました。俯瞰では、段差に対し跳ね出した細長く高さの異なるヴォリュームが、ずれながら繋がる構成とし、天井高の高い廊下、待合など内部空間に変化をもたらします。
玄関側外観は、低く構えた門型フレームの内に、木や塗り壁など親しみ易い素材でできた建築要素が点在するイメージです。さらに、ヴォリュームの間から、水盤の張られた中庭が透けて見える開放的な待合の空間により、通りに対し開かれた施設であることを表現します。待合から続く回廊的な空間に面した中庭には、既存の池から連続した小川のような水盤を、水面と軒天が反映し合うように巡らせています。
data
名称:
中塩医院
用途:診療所
所在地:鹿児島県鹿屋市西原1-13-15
敷地面積:1,598.89u
延床面積:619.84u
構造:鉄筋コンクリート造平屋建(地下1階)
竣工:2014年7月
施工者:三光建設
2017 第4回かごしま・人・まち・デザイン賞受賞