霧島連山を望む高台「上野原テクノパーク」に建つメッキ加工工場です。
工場としては稀な鉄筋コンクリート造の建物です。メッキ加工工場という事で耐薬品が重視されました。レイアウトの自由度を優先して鉄筋コンクリート造としては長めの約9mスパンのラーメン構造です。
外観は、跳ね出したテラス状の床と深い庇を持つ屋根に挟まれた、数枚の突き出した壁面により構成されています。水平の屋根スラブが白い塗装仕上げ、垂直の壁面が打放し仕上げ、及び、杉板型枠コンクリート打放しの染色仕上げという構成です。
工場内部の仕上げ色は、配置される機械やスタッフの方が主役となるよう無彩色で構成し、外部の仕上げの色とも呼応します。塔屋は工場機械の為の設備取り出し口となります。
外構では、出来るだけ開発前の上野原の景観を再現したいと考え、敢えてマウンドした造成を行い構内に生えていた既存樹木を移植しました。
工場の既成概念を払拭する新しいイメージの施設としたいというオーナーのご要望を受けてデザインした建物です。
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名称:
マイクロカット第9工場
用途:工場
所在地:霧島市国分上野原テクノパーク
敷地面積:5,443.59u
延床面積:673.98u
構造:鉄筋コンクリート造平屋建
竣工:2022年6月
施工者:鎌田建設